あなたはもうMuse使っていますか?
Museは 頼んだ作業を、段取りを組んで進めてくれる秘書のようなAIになります。類似のサービスとしては、ChatGPTのdotsやXのGrok botのようなパーソナルAIがあります。
文章を作ってくれるAIは、もう珍しくありません。でもMuseが新しいのは、目標を伝えると計画を立て、アプリを閉じても作業を続け、メールの送信や投稿の前には「これで進めていいですか?」と確認してくれるまで出来るんです。
「パーソナルAI」や「AIエージェント」と聞くと苦手意識がある方もいるかもしれませんが、実は普段の生活でとても使えるAIになります。
この記事では、Museの機能・料金・始め方・安全の仕組み・リスクについて、わかりやすくお伝えします。
この記事でわかること
- Museの基本情報と、ChatGPTなどとの違い
- 日本でできること・まだできないこと
- 料金プランと無料で足りるかどうかの目安
- 安全の仕組みと知っておきたいリスク
Museの基本情報

まずはMuse活用の全体像を一覧で確認しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | Meta(Facebook・Instagram・Threads・WhatsAppの運営会社) |
| 種類 | パーソナルAIエージェント(個人の代わりに作業を進めるAI) |
| 日本での提供開始 | 2026年10月23日 |
| 使える場所 | iOS、iPhone・Androidのアプリ、Web版(muse.ai) |
| 料金 | 基本機能は無料。たくさん使う人向けには有料プラン |
| 動いているAIモデル | Meta自社開発の「Muse Spark」 |
| 日本で連携できる主なサービス | Gmail、Googleカレンダー、Instagram、Stripe、Shopify、Trip.com、Agoda、Klook |
(出典:Meta「Meta、パーソナルAIエージェント『Muse』を日本で提供開始」2026年10月23日、Meta "Introducing Muse" 2026年9月8日)
ChatGPTなどの生成AIとの違い
通常のChatGPTのような生成AIと何が違うのか?という質問は、研修会でもよく聞かれますので、3つのポイントでお伝えします。
①「答える」で終わらず、「進める」
ChatGPTなどの生成AIは、基本的に質問への答えや文章を返すところまでしか行いません。一問一答のような形でしか機能しません。
ですがMuseは、メールを送る、予約する、フォームに入力する、SNSに投稿するといった作業そのものを、利用者の代わりに進めてくれます。
②アプリを閉じても作業が続く
通常、ChatGPTやGeminiでのやり取りは途中でPCを閉じると、処理が止まってしまいます。これはCodexやClaude Codeなどでも同じです。
ですがMuseのようなパーソナルAIは、時間のかかる作業でも、アプリを閉じた後も裏側で進めてくれています。毎日・毎週のような定期実行も組めます。
状況が変わったときや、利用者の承認が必要な場面になると通知が届きます。その通知に対して承認すると、作業が実行されるので、実際に部下に指示するようなイメージに近いです。
③記憶と先回り提案をする
一度伝えた好みや大事な予定を覚え、過去の会話をふまえて提案してきます。
よくやる作業の手順を「スキル」として登録しておけば、毎回同じ品質で再現できます。スキルといっても難しいことはなく「今やった過程を覚えておいて」や、「今の記憶しておいて」と言えば大丈夫です。
画像づくりは画像が得意なAIに、といった形で、他のAIツールに作業を振り分けることもできます。はい。
| 生成AI(ChatGPTなど) | Muse | |
|---|---|---|
| 主な役割 | 文章や答えを返す | 作業を段取りして進める |
| 作業の継続 | 画面を開いている間 | アプリを閉じても続く。定期実行も可能 |
| 外部サービスの操作 | 限定的 | メール送信・予約・フォーム入力・SNS投稿など |
| 確認のタイミング | 利用者が毎回判断 | 重要な操作の前にMuseから確認が来る |
Museでできること

日本の公式発表で案内されている内容と、弊社で確認できた内容を5つご紹介します。
① メールと予定の整理(Gmail・Googleカレンダー)
メールの整理や送信、スケジュールの調整ができます。送信の前には本人に確認が入ります。
② 目標から計画を立てる
「来月の行事の準備を進めたい」のような大きな目標を伝えると、やることを分解し、時間や段取りを組み立てます。
③ ブラウザ操作やフォーム入力の代行
Museは専用のブラウザを持っており、Webサイトの操作やフォーム入力を代わりに進めます。
④ 調べもの・まとめ・下書き・画像づくり
調べた内容をまとめ、文章の下書きや画像を作ります。SNSの投稿文や、お知らせの文案づくりにも使えます。
⑤ Instagram・Threads・Facebookでの投稿と分析
公式発表で連携先として挙がっているのはInstagramです。弊社の検証では、Instagram・Threads・Facebookページへの投稿や予約、リプライ、Threadsの反応の集計まで、承認を挟んで行えました。
日本の個人向けのMuseでは、SNS運用はかなりのところまで任せられます。今は個人向けのMuseを「SNS運用役」として使うのが一番のおすすめです。
料金プラン:無料で足りるの?
Museは基本機能を無料で使えます。たくさん使いたい人向けに、2つの有料プランがありますが、無料プランでも十分すぎるくらいの使えるので、まずは無料で大丈夫です。
| プラン | 月額 | 使える量の目安 |
|---|---|---|
| 無料 | 0円 | 多くの基本機能(上限量は非公表) |
| パワー | 2,799円 | 毎週5億Museトークン |
| マキシマム | 13,990円 | 毎週30億Museトークン |
「Museトークン」は、Museがどれだけ作業したかを測る単位です。調べもの、画像づくり、ブラウザ操作、定期実行が多いほど、たくさん消費します。
週1回、SNSの投稿計画と下書きを頼む程度であれば、まずは無料で始め、上限にたびたび当たるようになってから有料プランを検討するのがよいでしょう。ただ無料で上限に達することは今のところそうないと思います。
ただ、毎日の自動投稿やリプライ候補の定期実行まで組むなら、有料プランが前提になるかもしれませんので、その点は考えておきましょう。
招待コードの特典
Museには招待コードの仕組みがあります。弊社のアプリ画面(2026年10月時点)では、招待された人が参加後48時間以内にコードを入力すると、2人とも10億Museトークンを受け取れると表示されていました。
弊社のコードも添付しておきますので、利用される方はぜひご活用ください。
安全の仕組み

「AIが勝手にメールを送ったり、投稿したりしない?」そんな不安もあるかと思いますが、Metaは、Museの安全の仕組みを詳しく公開しています。押さえておきたいポイントは5つ。
① 利用者ごとに分けられた「専用の部屋」で動く
Museは、利用者ごとに隔離されたクラウド上の専用の仮想マシン(Muse Secure VM)で動きます。つないだサービスのデータや認証情報は、ここに安全に保管される仕組みです。
他の利用者のエージェントからはアクセスできない場所というのがポイントです。
② インターネットへの出入りを別のAIが見張っている
Museとはシステムレベルで分けられた「Sentinel(センチネル)」というエージェントが、外部サービスへの操作とインターネットへの通信を管理します。
Museは操作を提案する側で、許可を出せるのはSentinelだけ。必要に応じて、本人確認もここで求められます。
③ パスワードと支払い情報はMuseから見えない
パスワードや支払い方法そのものは、Museには見えない設計です。認証情報は専用の安全な保管場所に入り、Museは中身を見ずに使います。
買い物については、Linkで支払う場合に1回限りのカード番号が発行され、本物のカード情報が相手に渡らない仕組みになっています。
④ 重要な操作は「承認制」で履歴も確認できる
メールの送信や購入など、影響の大きい操作の前には本人の確認が入ります。行った操作と、これから行う予定の操作は、履歴(監査記録)で確認できます。
承認の範囲は選べるようになっていて、1回だけ、作業の間だけ、期間を区切って、といった形があります。
⑤ 学習に使わせない・広告に使わせない・忘れさせる
会話をAIの学習に使わないよう設定(オプトアウト)できます。デフォルトは学習される設定になっているので、最初にここは設定しておきたいところです。
会話や仮想マシン内のデータは、Metaの広告システムとは共有しないと説明されています。
また覚えた内容については、「忘れて」と伝えて、特定の内容を忘れさせることもできます。
ただしこれは、覚えた内容を消す機能です。会話履歴などを含めた全体の削除は、設定側の別の操作になります。
(出典:Meta AI Research "How We Built Safety Into Muse"、Meta「Muse」日本提供開始のお知らせ)
知っておきたいリスク

安全の仕組みがあっても、リスクがゼロになるわけではありません。導入を判断するうえで、お伝えしておきたい点が4つあります。
① 共有リンクから会話が見つかってしまう問題
2026年10月、セキュリティ会社の調査で、Museの会話を共有するリンク約6,800件が、公開されているインターネットの記録から探し出せる状態だったと報じられました。
大半は問題のない内容でしたが、中には小規模事業者の融資の申込書や社内の売上資料など、見られたくない情報も含まれていたとされています。Metaは共有機能を一時停止し、見直しを進めていると説明しています。
ここから学べる教訓は、Museの会話を「共有リンク」で外に出さない。そして、そもそも見られて困る情報を入れないことです。
② AIは間違えるし、だまされることもある
Meta自身が、Webページやメールに悪意ある指示を紛れ込ませてAIを誤動作させる攻撃(プロンプトインジェクション)は業界全体で未解決の課題であり、Museもときに間違えると認めています。
被害をゼロにするのではなく、被害を小さく抑える設計だという説明です。
SNS運用で特に気をつけたいのは、AIの下書きが「それらしく」なりすぎることです。
弊社の検証でも、本人が経験していないのに「自分も苦手でした」と共感を装う文案が出てくることがありました。
書かれている内容が、自分たちの事実と合っているかは、必ず人が確認してください。
③ Metaがデータを見られない仕組みはこれから
Metaは社内のルールで職員のデータアクセスを制限していますが、現在の仕組みでは、技術的にMetaがデータへアクセスできない状態にはなっていないと説明しています。
利用者だけが鍵を持つ「Muse Confidential VM」は、2026年後半に予定されている段階です。
④ 個人向けのサービスで、法人の管理機能はない
Museは、一人ひとりのMetaアカウントで使う個人向けのサービスです。
2026年11月時点で、日本向けに法人でアカウントをまとめて管理する仕組みは案内されていません。
職員が個人の判断で使い始めると、会社からは何に使っているか見えなくなるので、この点はセキュリティ・ガバナンス的に利用しずらい部分かもしれません。
まとめ:MuseはAI活用を次のステージへ
Museはこれまでの「質問に答えるAI」から「自分の代わりに仕事を進めるAI」へと進化した、新しいパーソナルAIエージェントです。
メールや予定の管理、情報収集、SNS投稿など、日常のさまざまな作業を任せられる点は大きな魅力です。特にSNS運用では、投稿の作成から予約、分析まで幅広く活用できる可能性があります。
一方で、情報漏えいやAIの誤操作など、注意すべき点もあります。便利だからといって、すべてを任せきりにするのはおすすめしません。
まずは無料プランで、個人情報や機密情報を扱わない作業から試してみてください。
AIに任せる作業と、人が判断する部分を上手に分けること。 これからのAI活用では、この考え方がますます重要になってくると思います。
これからAI活用を進めていきたい企業様は、お気軽にお問い合わせください。