Google AI Studioの「Stream機能」とは?使い方と活用法について詳しく解説!

「AIの応答って、全部表示されるまで待つのが長い…」「もっと会話みたいにサクサク進めたい!」と感じたことはありませんか?それGoogle AI Studioの「Stream」だったら解決するかもしれません。

 

今回はGoogleの最新AIを無料で試せる「Google AI Studio」の中でも、特に注目したい「Stream(ストリーム)機能」について、初心者の方にも分かりやすく解説します。

 

Google AI Studioとは?

Google AI Studioは、Googleが提供する無料で利用できるAIの「開発者向けプラットフォーム」です。開発者向けと聞くと難しく感じるかもしれませんが大丈夫です。

英語表記ではありますが操作は簡単で、AIチャット、画像生成、動画生成、そしてなんとアプリ開発まで、様々なAI機能を無料で利用できる超高性能ツールなんです。

 

特筆すべきは、通常は有料版でのみ利用できるGeminiの最新モデル「Gemini 2.5 Pro」を無料で使える点です。これは、Googleの最新AI技術をいち早く体験できるチャンスを意味します。

 

Google AI Studioについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

参考【2025】Gemini搭載のGoogle AI Studioとは?初心者でもわかる始め方とAPI取得方法について解説

「AIで何か新しいことを始めたいけれど、何から手をつければ…」 「ChatGPTは有名だけれど、GoogleのAIの実力はどうなんだろう?」   このような疑問をお持ちの方向けに、この記事で ...

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Stream機能(Gemini Live)とは?

 

Google AI Studioの左メニューにある「Stream」タブは、リアルタイム音声対話が可能な機能で、内部的には「Gemini Live」と同じような使い方ができるものです。

 

1. マイクを使って話しかける(Talk)

一般的な音声アシスタントのように、マイクを通してGeminiと会話ができます。キーボードを打つのが面倒な時や、アイデアを音声で次々とAIに伝えたい時に非常に便利です。

 

話すだけでタスクを進めたい、書かずに伝えて作業したい時になど、ハンズフリーの状態でAIと対話できるので、作業がスムーズに進みます。

 

2. ウェブカメラで物体を見せて対話(Webcam)

ウェブカメラを使って現実世界の物体をAIに見せることで、それが何なのか、どう使うのかといった情報を尋ねることができます

 

例えば、カメラに向かって自宅にあるものの名前を忘れてしまった時に尋ねたり、珍しい植物について知りたい時など、AIに実物を見せるだけで的確な情報を教えてくれます。

 

Google I/Oで紹介されていたGemini Liveの動画をご覧いただければ、イメージいただけるかと思います。(こちらはスマホでのイメージですが)

 

3. 画面共有してAIと作業(Share Screen)

パソコンの画面をAIと共有し、まるでAIが横にいる先生のように、作業をサポートしてもらうことができます。

 

例えばExcelの関数がわかない時に、画面共有した状態でセルに対してしたいことを伝えると、どのように関数入力をしたらよいか答えてくれます。もちろんPowerPointの操作などの、ソフトウェアの使い方を画面を見せながら質問することもできます。

 

ここまで来ると、従来のパソコン教室が不要になるレベルと言ってもいいでしょう。

 

またリアルタイムでフィードバックしてくれるので、デザインや動画編集、ブログ記事の構成など、作成中のコンテンツをAIに見せて、その場で改善点やアドバイスをもらうことも可能です。

 

Stream機能の設定オプション

Stream機能には、会話をよりパーソナライズしたり、効率化したりするための様々なカスタマイズ設定が多数あります。

機能名 説明
使用モデル
  • Gemini 2.5 Flash(高速応答向け)など選択可
出力フォーマット
(Output Format)
  • AIの応答形式を「オーディオ&テキスト(音声とテキストの両方)」または「テキストのみ」から選択できます。
  • テキストのみにすると、より高速な応答が得られます
音声の選択
(Voice)
  • Geminiの話し声のタイプを変更可能(男女、トーンなど)
メディア解像度
(Media Resolution)
  • カメラや画面共有でAIに渡す映像の解像度を設定できます。
  • 解像度が高いほど消費されるトークン数も増えるため、長時間の会話では調整が可能です
ターンカバレッジ
(Turn Coverage)
  • 設定をオンにすると、AIはユーザーが話した内容のすべての側面に対して、より完全に応答しようと試みます。
  • 会話が少し入り組んでいても、AIが可能な限り網羅的に答えてくれるため、情報を見落とすことが減ります。
感情的な対話
(Emotional Dialogue)
  • オンにするとAIがユーザーの感情を読み取り、共感を示したり、感情を込めた応答をしたりするようになります。
  • より人間らしい、心の通った対話が可能になります。
プロアクティブな音声
(Proactive Voice)
  • 設定をオンにすると、AIがより積極的に会話に参加するようになります。例えば、沈黙が続いた時に質問を投げかけたりしてくれます。
  • リアルな会話を求める場合には良いですが、途中でAIに乱入されたくない場合はオフにしておくのがおすすめです
セッションコンテキスト
(Session Context)
  • 会話履歴のうち、どこまで古いやり取りをAIが記憶しておくかを設定できま。
  • この値を調整することで、より長く、一貫性のある会話を続けることが可能になります、
Google検索との連携(Grounding with Google Search)
  • 機能をオンにすると、AIが回答を生成する際にGoogle検索をリアルタイムで実行し、その結果を参照してくれます。
  • 常に最新の情報や信頼性の高い情報に基づいた正確な回答を得ることができます。

 

他にもStream機能にある「Function calling」と「Automatic Function Response」が下にありますが、これらの機能は主に開発者向けの高度な設定になりますので、今回は割愛します。

 

他のモードとの違い(Chat/Build/Stram/Generate media

それぞれの用途と特徴を理解して、目的に合った使い方をしよう!

モード名 主な用途 特徴・メリット 具体的な活用例
Chat(チャット) テキストベースの対話 ChatGPTのように、シンプルな会話形式で質問・相談ができる。
会話の履歴を活用して自然な流れで回答。
・調べ物
・文章作成
・学習サポート
Build(ビルド) コード・ドキュメント生成や詳細な指示 複雑なプロンプトや長文の指示を与えて、一括で結果を得るのに適している。
構造化されたアウトプットが得やすい。
・Webアプリのコード生成
・長文構成の作成
・APIドキュメント生成
Stream(ストリーム) 音声・映像・画面共有を通じたリアルタイム対話 「Gemini Live」機能。マイク、カメラ、画面共有を使ってリアルタイム対話が可能。
AI教師や対話型サポートに最適。
・音声で質問&指示
・カメラで物体認識
・画面共有でPC操作指導
Generate media(メディア生成) 画像や動画など、視覚コンテンツの生成 テキスト入力だけで画像や動画を自動生成可能。
一部では3Dやアニメーションにも対応。
※一部機能は段階的に提供中
・SNS用画像の生成
・キャラやロゴのデザイン案作成
・動画構成案の試作

 

モード別おすすめの使い分けポイント

どのように使い分けていいのかわからない時は、下記を参考に使い分けをしてみてください。

  • とりあえずAIに聞いてみたい!Chat

  • しっかり構成を組んで成果物を出したい!Prompt

  • リアルタイムで見せて・話して・相談したい!Stream

  • 目で見てわかるクリエイティブを作りたい!Generate media

まとめ

Google AI StudioのStream機能は、「音声で話す × カメラで見せる × 画面で作業を共有」これを掛け合わせるこよで、まるでAIアシスタントがあなたの目の前にいるかのような体験を提供してくれます。

 

AI教師として画面を共有しながら作業をサポートしてもらったり、手元にあるものの情報を瞬時に調べたり、リアルタイムでフィードバックをもらってコンテンツを改善したりと、業務効率化や学習の幅を劇的に広げることができます。


まだ使ったことがないという方は、ぜひ一度、Google AI StudioにアクセスしてStream機能を試してみてください。

 

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